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平成14年9月号より

▼平成13年仙台支部第2回大会が9月8日(日)午前10時より午後4時まで、仙台市博物館1階にて開催されます。今回の展観は「唐津の茶陶展」、講師は黒田和哉常任理事。添釜は、裏千家・石龍太虚先生社中。お問い合せは、電話022-222-6710 金源堂まで

▼富山支部大会が9月23日(日)午後10時より午後5時まで、富山美術倶楽部2階大広間にて開催されます。今回の展観は「水指」。講師は林屋晴三理事。詳しいお問い合せは、電話076-432-5081 富山美術倶楽部まで。

▼上野焼400年祭のイベントとして、9月26日から10月1日まで「上野焼展〜初期から現代まで〜」「上野焼現代作品展」が小倉井筒屋新館にて開催されるほか、10月10日から20日まで「上野焼陶器まつり」が上野焼各窯元および上野の里ふれあい交流会館にて行われる。また、9月28日には作家五木寛之氏を招いての記念講演が赤池町同和対策中央研修所にて、10月13日には「開運!なんでも鑑定団」が赤池町町民会館で催される。詳しくは、上野焼400年祭実行委員会 電話0947-28-2004までお問い合せ下さい。

▼この春、多治見市市之倉町に「市之倉さかづき美術館」がオープンした。市之倉といえば、かつて精緻で高水準の盃や煎茶器を生んだところ。明治期には全国の盃生産の大部分を占めたという。その陶産地としての焼物の歴史と伝統を紹介しつつ、人生の節々に登場し、珍重され愛でられてきたそのちいさな世界「さかづき」の魅力を多くの方に発見して頂くための美術館としてこの4月に誕生した。
1階の展示室には、市之倉の主産品である幕末から昭和にかけての盃のほか、京都・九谷などの盃の名品、青銅器・金属器・ガラス器・木器などの酒にまつわる工芸品を展示。
また、2階には、地元の輩出した人間国宝・巨匠8名 (加藤土師萌・荒川豊蔵・5代加藤幸兵衛・加藤唐九郎・塚本快示・加藤卓男・鈴木蔵・加藤孝造)氏の作品が並ぶ。
さらに、美術館に隣接してミュージアムショップと欧風食房「魯庵」が人気を集めている。
館長の加藤幸兵衛さんの話では、毎月3千人、開館して3ヶ月で1万人の入場者を数えたという。その人気の秘密を加藤館長に尋ねてみた。
「有田や京焼の盃は中国の影響が色濃いですけど、近代の美濃焼はヨーロッパを向いていたんです。その理由として考えられるのは、産業振興のため博覧会がさかんに行われたからだと思います。」
では、瀬戸と比較してどうかという質問に対して、「瀬戸は花瓶などの大型のものにカを入れましたが、美濃は昔から量産でしたから、安いものを数こなしたんです。安いものというと、技術的に粗雑と思われがちですが盃を見て頂くと分るように、生地が透き通るほど薄くロクロを挽いてます。この技術はいまでは出来ません。その上、絵付の技術も見て頂くと分るようにすごいです。」
「本来お酒を飲むことは、神さまと自分を精神的に同一させることだったんです。神聖な式でお酒を頂き、『三々九度』、その後、同席した人達で好きにお酒を飲む。『直会(なおらい)』、『礼講』があって『無礼講』があったんです。この江戸時代に盛んだった『酒道』は、残念ながち、明治初期に消滅してしまいましたが、抹茶を頂く時、3回に分けて頂くのも、もとは酒道の作法で、それを茶道に取り入れたものだった」とのこと。 日本人の酒の歴史と盃を通して、焼物を考えると、また違う視点で焼物が見えてくるのが面白い。詳しくは、電話0572-24-5911 同美術館まで。

▼木村芳郎陶芸展「天籟」〜響く碧、空と海の時間〜が9月6日から30日まで新宿パークタワー1階「ギャラリー・1」で開催される。本展は、自然の声を聴くという意味を持つ「天籟」の言葉どおり、水の流れや風の声が内在する作品で構成され、「ゆらぎ」と「屹立」という相反するフォルムを『碧』で表現した近年の作品を中心に掌サイズの作品など約20点が展示される。ギャラリー1は新宿区西新宿3-7-1 新宿パークタワー1階 電話03-5322-6633

▼第24回西日本陶磁器フェスタが9月20日から24日まで北九州市の西日本総合展示場・新館にて開催される。全国の主な陶芸産地から300余りの窯元が一堂に集結し、約20万点の品物が出点される。詳しいお問い合わせは、財・西日本産業貿易見本市協会・電話093-511-6848まで。

▼今日の作家 VIII「池田良二・小川待子」展が、9月8日まで神奈川県立近代美術館で開催されている。池田は、写真を併用した独自の表現によって現代的な個性にあふれる銅版画を制作しつづける作家。一方、小川は、やきものでは駄目とされる"ひび"や"欠け"、あるいは釉薬の"ちぢれ"などの、いわゆるマイナスの性質を生かした仕事を特徴とする作家。
今回、小川は、1990年代に作った作品約50点と共に、美術館の床一面に碧い釉薬が海のようにひろがり、気泡と貫入に覆われたその釉薬の海(表面)には、たくさんのうつわの破片が呑みこまれているかのような風景を出現させた新作を発表した。また、図録には小川の陶房のスナップや、近作が展示されていく過程のスナップ写真も掲載されていて興味深い。
お問い合せは、電話0467-22-5000 神奈川県立近代美術館まで。