陶磁協会賞とは
歴代受賞作家
受賞作家展




Top > 陶磁協会賞 > 陶磁協会賞とは



「日本陶磁協会賞」は、毎年その年の尤も優秀な焼物を作った新進の作家、二名乃至三名を選んで表彰しようとの加藤土師萌氏の提案によって、昭和29年初春に制定されたのが始まりです。第一回の受賞者は清水卯一氏と熊倉順吉氏でした。
そして、昭和34年に受賞作家11名により「日本陶磁協会賞受賞作家展」が開催されました。
さらに昭和48年より、新進ということにこだわりなく、その年の最も優秀な作家に対して「日本陶磁協会賞」が、また陶芸界に大きな足跡を残したベテラン作家および、すでに協会賞を受賞した作家の活動に対し、「金賞」を授与することを決議し、現在に至っています。ちなみに、第一回の金賞受賞者は八木一夫氏でした。(歴代作家参照)
また毎年1月には、和光ホール(銀座・和光6階)にて「日本陶磁協会賞受賞作家展」を開催いたしております。
なお、日本陶磁協会賞についての詳しいお問い合わせは、社団法人日本陶磁協会・事務局(森・中島)までご連絡下さい。

2005年度日本陶磁協会賞並びに金賞のご報告

平成17年度「日本陶磁協会賞」の候補者として、協会賞21名、金賞13名の推薦を下記の推薦者よりいただきました。
今回の推薦者は、石崎泰之、乾由明、井上隆生、榎本徹、正村美里、杉山道夫、竹田博志、出川哲朗、外舘和子、林屋晴三、藤慶之、三浦弘子、山本真由美の以上13名。候補者の略歴および推薦理由を付して、選考委員(梅澤信子、金子賢治、唐澤昌宏、黒田和哉、中ノ堂一信、西田宏子、長谷部満彦、宮島格三、森孝一、弓場紀知、吉岡庸治、吉田耕三)の諸氏に送りましたところ、次の方々が候補として残りました。
金賞は、中島宏氏、加藤清之氏、伊勢崎淳氏、大樋長左衛門氏、吉田喜彦氏、徳田八十吉氏、中島晴美氏、森野泰明氏、井上萬二氏、隠崎隆一氏、中村錦平氏、平川鐵雄氏、伊藤慶氏、勝間田千恵子氏、三輪休雪氏の以上15名。
協会賞は、市野雅彦氏、杉浦康益氏、加藤委氏、兼田昌尚氏、崎山隆之氏、原憲司氏、三輪和彦氏、近藤高宏氏、豊場慢也氏、福島善三氏、古川章蔵氏、内田鋼一氏、川上力三氏、久保田保義氏、黒田泰三氏、重松あゆみ氏、武腰潤氏、中島晴美氏、前川俊一氏、三原研氏、山田和氏の21名でした。

1月19日午後3時から和光7階会議室で「平成17年度日本陶磁協会賞」の選考委員会が開かれました。当日の出席者は梅澤・金子・黒田・中ノ堂・森・弓場・吉岡・吉田の8名、欠席者は唐澤・西田・長谷部・宮島の4名でした。欠席者に対しては、前もって再選を済ませていただきました。金賞候補については昨年同様中島宏氏と加藤清之氏の激しい接戦となりました。協議の結果トップで高い点数を獲得した中島氏の金賞が出席者の一致で決まりました。協会賞候補については、市野雅彦氏、杉浦康益氏、加藤委氏の上位3名で争われた結果、市野氏が杉浦氏、加藤氏を引き離し高い点数で協会賞に選ばれました。今回、金賞に選ばれた中島宏氏の推薦理由は、「伝統工芸展、個展を精力的な仕事の中で近年自身の方向性をあらためて見いだしている」ことと、「先般の大掛かりな回顧展の成果」が挙げられていますが、加藤清之氏の推薦理由も、「永年にわたる現代陶芸のけん引者として大回顧展を開催」しており、どちらも金賞候補としては申し分のない実力者でした。しかし、中島氏は昨年、〈日本伝統工芸展NHK会長賞〉を受賞し、東京と福岡で大回顧展を開催、世間の注目度が高かったことも影響したのではないかと推測されます。かつては、山田光氏、荒木高子氏の金賞受賞の時のように、二番手だった人が協議の結果、金賞を受賞したこともありましたが、今回は中島氏の力強い器の圧勝でした。

協会賞の市野雅彦氏の推薦理由は、「丹波の注目株、酉福での個展の充実」とのことでしたが、推薦の段階では杉浦康益氏がトップの点数であり、推薦理由も、「陶芸における新しい造形活動」「陶芸による石の連作と精妙な花の二つの仕事においてきわめてユニークな成果をあげている。本年10月、横浜市民ホールにおける大規模な個展は、それを実証する充実した内容であった」など、多くの理由が寄せられましたが、予想に反して選考委員の点数が市野氏に集まりました。市野氏は、丹波という窯業地から初めて選ばれた受賞者、その地道な努力が認められたものと思われます。丹波のホープとして今後の活躍が期待されます。
加藤委氏の推薦理由は、「土のもつ性質を独得な造形感覚で捉える現代陶芸界のホープ。その将来性を期待して」というものでしたが、市野氏には及びませんでした。

    平成17年度 日本陶磁協会賞市野雅彦
    平成17年度 日本陶磁協会賞金賞中島宏

平成17年度 日本陶磁協会賞 市野雅彦 氏
    [陶歴]
    1961年兵庫県丹波立杭に市野信水の子として生まれる。
    嵯峨美術短期大学陶芸科卒業。今井政之氏に師事。
    1986年日展初入選。
    1988年独立、大雅窯を築く。
    1995年日本陶芸展グランプリ(秩父宮賜杯)受賞。
    1996年茶の湯の造形展優秀賞受賞。
    2000年兵庫県芸術奨励賞受賞。
    2002年アジア国際現代陶芸展出品。
    2003年現代韓日陶芸展出品。
    2004年COLLECT展(イギリス V&A美術館)。山陽・山陰路の現代陶芸展V(東広島市立美術館)茶の湯の造形展、奨励賞受賞(田部美術館)
    2005年茶の湯の造形展奨励賞受賞(田部美術館)。日本陶芸展招待出品。
    2006年日本陶磁協会賞受賞。
平成17年度 日本陶磁協会賞金賞 中島宏 氏
    [陶歴]
    1941年佐賀県武雄市に生れる。
    1967年「第2回西部工芸展」福岡玉屋賞受賞。
    1969年「日本伝統工芸展」初入選。この年、弓野の古窯跡に半地下式穴窯を築窯。
    1976年「九州山口陶磁展」第一位文部大臣奨励賞受賞。
    1977年「日本伝統工芸展」日本工芸会奨励賞受賞。
    1983年日本陶磁協会賞受賞。
    1985年中国浙江省龍泉県訪問、古窯跡を踏査。
    1990年佐賀県重要無形文化財保持者認定。
    1996年MOA岡田茂吉賞工芸部門大賞受賞。藤原啓記念賞受賞。
    佐賀新聞文化賞受賞。
    1997年佐賀県政功労者として知事表彰を受ける。
    2000年地域文化功労文部大臣表彰を受ける。大英博物館の「佐賀陶芸展」に出品。
    2002年「青磁創彩―還暦記念中島宏展」(日本橋高島屋)開催
    2005年「日本伝統工芸展」NHK会長賞受賞、「中島宏展―現代を生きる青磁」(松濤美術館)開催
    2006年日本陶磁協会賞金賞受賞。